2008年12月23日、第13回イチロー杯争奪学童軟式野球大会 閉会式より

こんにちは!

ここに残った3チームのみんな本当におめでとうございます!

ここに残ったみんなは、優勝みたいなものですから。

8回から10回勝たないとここには、いられないかな。

そしてこの大会も13回目で無事終了することができ、しかも毎年レベルが上がってきて、みんな楽しく一生懸命野球をやってくれていることをいつも聞いていてうれしく思います。

ここに残っているみんなはほとんど勝ってきて、ここに今いるわけですが、ひとつ今日みんなに伝えたいことは、勝つということは、すばらしいこと、すごく楽しいこと。

でも失敗をたくさん重ねていくことがすごく重要であるということをみんなに知っていて欲しいと思います。

僕も2008年日米通算で3000本安打を達成することができました。

でもこの3000本の中には、それ以外に6000回以上の失敗がそこにあるということを知ってもらうと、実はそちらの方が大切なことで、その失敗の中からたくさんのことを学んでいくこと、失敗の中からどうしてこれを失敗してしまったのだろうかと考えていくことがすごく大切なことと思っています。

失敗の中には、必ず理由があることが多いので、ぜひそんな目を持ってもらいたいなと思います。

うまくいっている事の中には、見えないことがたくさんあります。

どうしてうまくいっているのか、どうして勝ったのか理由がないこと、わからないことが多いこともあります。

でもその失敗の中には、必ず原因があるので、常にそうやって自分の事をよくみてもらいたい。

先生に怒られた時もどうして自分は怒られたんだろうか、と考えられるスタンスでいて欲しいなと思います。

そうすればきっと大人になっていたときに野球選手に将来なれた子もそうじゃない子も、そういう考え方というのは、とても役に立つと思うので、また社会人としてすごく大切なことだと思うので、その事をみんなに知っていてもらいたいなと思います。

そしてここにいる子どもたちのお父さんやお母さんもそうやってあたたかく見守っていただけると彼らの可能性が伸びていくんではないかと思います。

ぜひバランスよく子どもたちに接してくれたらうれしく思います。

僕も来年は、いろいろなことが待ち受けています。

まずワールドベースボールクラシック(WBC)があって、そのあとシーズンに入って3085安打という数字、9年連続の200本安打記録とかいろいろありますが、ここにいるみんなに胸をはって、またシーズン終了後にここで報告ができるように、来年も前に進んでいきたいと思います。

みんなもこれから頑張って、また僕にうれしい報告をできるように一緒にがんばっていきましょう。

ありがとうございました。