2018年12月23日、第23回イチロー杯争奪学童軟式野球大会 閉会式より

皆さんこんにちは、シアトルマリナーズのイチローです。
昨年の今の状態はシアトルマリナーズと言えなかったので今日はそういう意味でもとても嬉しいです。

3チームのみんな、192チームから勝ちトーナメントで最後の3チームに来ることはとても難しいので、これを誇りに思っていいと思います。

僕も少年野球をやっていたころはみんなと同じようにこの豊山町で野球を始めたのですけれど、トーナメントで勝ち続けることは本当に難しいです。プロ野球というのはリーグ戦なので負けることもたくさんあるけれども、みんなみたいに最後まで勝ち残るのは難しいのを痛感しています。この結果を、みんながこれから中学・高校・社会人へと進んでいく中で、大きな自信にして頑張ってほしいと思います。

そんなみんなに、このイチロー君がどんな言葉をかけられるのかを考えてきました。
今年はですね、大きな人生の転機というか大きなことがいくつかありました。

どうなるのかわからない状態で自主トレを続けていて、3月初めにシアトルから声をかけてもらいシアトルマリナーズのユニフォームを着ることが出来たのですが、それも5月半ばまででゲームに出られなくなりました。そこからチームと一緒に練習しましたがゲームには出られずに最後を迎えたのです。

みんなに伝えたいことは、自分で出来ると思ったことも必ず出来るとは限らない。だけれども自分で出来ないと思ってしまったらそれは絶対に出来ないことを覚えておいてほしい。
周りが出来ないと言うことはたくさんあるけれど、それでも自分が頑張ったら最後まで出来ることはたくさんあります。
自分の中で自分の可能性を決めないでほしい。自分が出来ない事まで頑張ってほしいなと思います。

そして、その人がどんな人間かということは、人に見えている姿ではなくて、人に見えないところでどんな人間であるか、ということが大事で、それが本当のその人であるような感じがします。

みんなが自分一人で頑張ることはすごく力がいるし、それはすごく力になるけど、とても難しい。だから常に自分に「自分はどうなんだ」という事を問うべき。そんな大人になって欲しいなと思います。

僕はそれをできているかと決して言えないけれども、けれども5月頭にゲームに出られなくなってから一人でトレーニングしたり、バットを振ったり、ボールを投げたりとか、ほとんどそういう時間なんですね。

そこで思ったことは、自分でこれを続ける自信はあったけれども、手を抜くことも出来てしまう。そこでもし手を抜いて最後シーズンを終えたら自分に負けてしまった感覚になる。
この半年間、今年は最後まで自分で出来たと思っている。今、来年の春に向けて自主トレーニングを続けている。そうやって自分でやることが誰かに見てもらえることを思ってほしい。

みんなが大人になる途中で自分に負けそうになった時に、今日の事を思い出して前に進んでほしいと、そんな大人にみんながなってくれることを願って挨拶とします。なんかいい感じになってきたかな。

皆さん集まっていただきありがとうございます。
この3チームのみんな、本当におめでとうございました。ありがとうございました。

 

イチロー選手への質問

ツースリー大府 古屋幸真君
「毎日やっていることは何ですか」

僕が毎日カレーを食べていると思っているがそれはちがいます(笑)。毎朝食べていた時期もありましたが365日食べていたわけではない。毎日していること何だろう。
子どもたちの質問直球過ぎて答えづらい(笑)。
毎日していること何だろう…。練習を毎日しているわけではなく、できない日もあるので。
今日1日楽しく過ごそうと毎日思っている。
たとえば何かやっている?「柔軟体操?」これは毎日やっているとは言えない…考えておきます。

ツースリー大府 隈部条君
「イチロー選手はモノマネ芸能人のニチローはどう思っていますか」

会ったことはありませんが、3000本安打が間近になり・・これ言えないことだな(笑)。
何回か見たことはある。モノマネは大げさにして面白くするが、彼はそのままが面白くてあれだけフィーバーする。
本当に言いたいことはマイクを通して言えない、あとで言います(笑)。

ドリームボーイズ 櫻間裕生君
「バットコントロールの秘訣は何ですか」

これは結構聞かれるけれども。秘訣?
高校時代は誰よりも練習しなかった。誰よりも(笑)。上級生になればサボろうと思えばいくらでもサボれる。プロ野球に入ってからのことを思っていたから全力でやら…良くない話だな(笑)。
バットコントロールについては、プロ野球選手になってから身についたことではなく、みんなくらいの年齢の時には誰よりも練習していた。
僕らは毎日練習できるチームではなかったので個人で練習して。365日毎日練習して、その時の感触・感覚は今でも残っている。バットコントロールは、その時に身についたと思っている。
みんなの年齢の時に頑張ることは、とても大切だと思います。

木曽川JBC 岩田拓真君
「高校卒業したらプロ野球に行くのでイチロー選手と対戦したいので日本でプレーしてくれますか。」

オーきたね! その決意表明好きだよ。
この間ある高校を訪問しました。その中に「自分は東京大学へ行きます。その後、総理大臣になります。」といった子がいた。出来ると思っても出来るとは限らないが、出来ないと思っていたら出来ない。
だから今から僕は出来る限り頑張ります。
(自分は)みんなのお父さんお母さんより年上ですよね。45歳だから。僕より年下の親御さんいらっしゃいますよね。1年1年、1日1日、すごく大事。みんな1日1日大事にしている?みんなそんな感覚ないよね。どう?…「はい」と言ってくれ(笑)。
45歳の選手は1日1日がすごく大事。遠くの目標というより、今目の前の目標を1つ1つクリアーしていきたい。1日1日を大切にしていきたい気持ちがあって。 (岩田君へ)アメリカに来てやろうか。大リーグはどうですか?その時一緒にできたら。今12歳?…ちょっと難しいかもしれない。最短で18歳だから6年たつと51(歳)か…頑張ろう。そういう気持ち大事。
ある学校へ行った時、「自分には夢も希望もありません」と言った子がいた。
夢や希望や何もない状態で過ごすよりも何かを見つけてほしい。野球を一生懸命やっている?何かに打ち込める時期はとても大事だから。みんな野球選手になりたいよね?(そうでもない?)
野球に熱中出来るのがとても大切なことだと将来分かる時が来る。今は好きなことを見つけて頑張るのも悪くない、一生懸命、そんな気持ちです。
45歳のおじさんは、こんなことです。

女子の選手がいるよね、レギュラー選手がいるよね。何か聞きたいことないですか。
ぼくは小学校の時チームに女子が1人いました。実は小学生からの友達はその子。女子のその子、それが今でも。少年野球のユニフォームを一緒に着ていた子が唯一です。高校も、やっぱり野球をやっていた仲間とは長い間続いてます。
みんなの将来はわからないが、今の仲間たち、いいやつも中には悪いやつもいるでしょうけど、将来このことを踏まえてもすごく大事。
仲間を大事にしてほしいなと思います。
ありがとうございました。