2010年12月23日、第15回イチロー杯争奪学童軟式野球大会 閉会式より
今ここにいるみんなおめでとう。
今ここにいるチーム、これは今回285チームという多くのチームの中を勝ち抜いたチームです。
このことはですね、何を示しているかというと、みんな1回戦が始まる時に、ここに来れると思ったかな。
なかなか難しいと思うよね。難しいけど最後残っていたいってきっと思ったと思うんだ。
どうですか?そんな感じだよね?
でもみんなここにいる。
このことっていうのは、「できないだろうな、ひょいとしたら難しいかな、最後に残るのは、なかなか厳しいな。」と思っていても、頑張ればできる。
みんなよりも少し頑張れば、それが達成されるということを示していると思う。
僕も、小学生の時はもちろん、中学生も高校生もプロ野球選手になってからも、メジャーリーグでプレーすることだって、想像もできませんでした。
でも今こうしてアメリカでプレーしている。決して特別なことではないんですね。
みんなと同じように少年野球をやっていて、できないかもしれないけどもちょっと頑張った。
という結果が、今ここにこういうカタチになっているというふうに思っています。
だから難しいけれども、頑張ればできるということをみんなは自分で証明したわけだから、この先も、このことを胸に頑張ってほしいと思います。
それと、このことっていうのは、みんなには直接関係ないかもしれないんだけれども、今、子どもたちの運動能力や、運動の二極化というんですか、運動する子はたくさんするけれども、しない子はまったくしないというような現象が、少し問題になっているというふうに聞いたことがあります。
家の中だけではわからないこと、家の中では得られないもの、素晴らしいものっていうのを、野球を通して感じていると思います。
そのことを友達に伝えていってほしいなと。
お父さん、ここにいるお父さん、お母さん達も、ぜひですね、子どもたちが運動できる環境を機会というものをこれからも与えていってあげてほしいなと思っています。
僕は、来年以降、どんな成績が残せるかわからないですけれども、野球の楽しさ、難しさ、奥深さ、そういうものをみんなにちょっとだけ伝えられるように頑張りたいなというふうに思っています。
来年も200本ということはここではお約束はできませんけれども。
結構難しいことがあって約束できないですけれども、それに向かって進んでいく、このことはここで約束したいと思っています。
みんながこの先頑張れるように、今日ここに残っていることを誇りに、それを胸に、この先、頑張っていってくれることを期待します。
今日は本当におめでとう!以上です。